運動と欲求の話。
一昨年から乳児(1,2歳)の子ども向けに運動プログラムを提供しています。幼児の体操教室のような一斉指導スタイルではなく、子どもたちの動きに合わせてマットやエアトラック(空気入りマット)の配置を変えながら子どもたち自身が主人公になって運動的な遊びを広げる事を目的とした活動を行っています。
時には、これは部活か!?と思うようなオーダーを子どもから受け、ヒーヒー言いながら遊んでいます。例えば、マットを電車代わりにして子どもたちを乗せて運ぶ(何度も)遊びはかなりの確率で「もう一回!!」と言われるので自分の限界が来るまで何度も運びます。
エアトラックを使うのを自分の指導スタイルにしてから乳児の運動プログラムにも使えるかも?と思い、最初は年度の途中でお試しでやらせて頂くようになったのがきっかけで楽しくも激しい活動を行っています。
自分もそうでしたが、プログラムを初めてみて「やっぱり乳児にはこのぐらいの自由度で動き回れる方が運動量もとれるし、それぞれに合わせた活動できるな!」と徐々に予測が確信に変わっていったのと同じく、現場の先生方も年々プログラムに理解度が増してきたように思います。
ここから本題。
実際やってみて良かったのでそろそろ今後の事業展開として、他園にも売り込んでいこうと思っています。しかし、やってみたら良さが分かるものの、即効性のある強いフレーズがなかなか思い浮かばないので他園の先生が「うちも取り入れたい!」と思う強みを探す為に先生たちにこの活動の良さを聞いてみました。
先生曰く、園庭で遊ぶよりも運動量が格段に多いという事。普段園庭に出て遊ぶ事が多く、多少動きはするものの、最終的に砂場に落ち着くことが多いので思ったより体を動かしていないようです。
脱線しますが、これは幼児の運動量の研究でもデータがあり、園庭よりも室内(ホール等)のが運動量が多くなるという研究があります。
脱線ついでに、これについてはあくまで僕の見解ですが、園庭だと自由に動ける分、子どもたちが集まる機会が少なくなる、もしくは集まるのに理由が必要な場面が増えると思っています。例えば幼児あれば鬼ごっこなどの遊びだと鬼を決める必要があるので集まります。また、どろけいだと牢屋というエリアを決めてそこにどろぼうと警察が集まります。つまりルールがあるから集まる理由があり、そこで子どもたち同士の交流が生まれます。
乳児の場合で考えると、ルールがある遊びは2歳児後半ぐらいから簡単な集合ゲームが出来るようになるので園庭だと子どもたちは散ってしまう事が多いと思います。
話を戻していきます。
園庭では思った以上の運動量が見込めないので外遊び後に室内遊びしても落ち着かない事も多いと言っていました。
しっかり運動量を確保する為に、お散歩もしているみたいですが、お散歩は子どもたち的には制約多い(ロープを持って歩く、自分の好きな所で止まれない)ので帰ってきて疲れてはいるけど落ち着かない事もあるようです。
最後に「たいき先生のプログラムは運動量と欲求を同時に満たしてくれているので部屋に戻ってから落ち着いて遊べる事が多いです」と先生が教えてくれました。
運動量がとれていないと、部屋では落ち着かない。
運動量だけだとストレスが溜まる。
運動と欲求を満たすことで、安定した生活が送れる可能性が高い。これは僕にといって大きな武器になりそうです。
自分の仕事の意義や価値は誰かに評価してもらって初めて意味を持つんだなあ。としみじみ実感。
良い一日でした!
イイね😊